ガッキー(20代女性)
映画『ボヘミアン・ラプソディ』、すごいヒットしてるみたいですが、わたしには何がいいのかわかりません。
はだけた気持ち悪い衣装で、リーゼントのおじさんが熱唱してる映画・・・?
わたしの友達も今週末に見に行くとか言ってるんですが、「え?なんで?無理してない?」って思うんですよね。
ググると宣伝みたいな情報しか出てこないので、本当のところを教えてください。
テンションアゲヲ
ヘイヘイヘーーイ!ポジティブかい?テンションアゲていこうぜ!!
率直な質問をサンキュ〜!みんなが「いいね!」って言ってることに疑いの目を向けられるその姿勢、素晴らしいと思うぜ〜!
たしかに、Queen のボーカル、フレディ・マーキュリーのステージ衣装は特徴的だよな。
あの格好で街中を歩いている人はいないし、現代のミュージシャンにも見ないよな。違和感を覚えて当然だと思う。
直感的に好きではないものを無理に好きになる必要はないと思うが、せっかくの機会だから、『ボヘミアン・ラプソディ』について解説してみようと思う。実は、俺も見に行ってな、・・・・・・涙しちまったんだ〜!HAHAHA!!
『ボヘミアン・ラプソディ』ヒットの理由は左のリンクに詳しいが、俺の分析では以下の4要素だと思うんだ。
- よくあるロックスターの成功と挫折のストーリー
- ストーリーの伝達力
- 高い実物再現性(見た目)
- 楽曲の美しさ(音)
1番という土台を、2〜4番で肉付けしていると考えられるんだが、特筆すべきは2番の「ストーリーの伝達力」だ。
名曲”We are the champions” は自動車や缶コーヒーのCMでも使われたことがあるから、きっと1度は聞いたことがあると思う。
だけど、その曲がどんな経緯で作られて、何を歌っているかを知っていた人は、そんなに多くなかったんじゃないかな。
2時間半にも及ぶ映画のストーリーは、最終的にその名曲に集約されていくんだ。
俺の隣で見ていた人はこの曲で涙を流していたな。
個人的な映画1番の泣き所は、映画のタイトルでもある『ボヘミアン・ラプソディ』をQueen が演奏するシーンだ。
特に曲の序盤にある、フレディがピアノで弾き語る場面。
アフリカ生まれインド育ちで青年期をイギリスで過ごしたフレディは人種差別に苦しみ、元々のインド名を捨ててしまったことを、「ママ、僕は人を殺してしまったんだ」と歌っているんだ。歌唱力もさることながら、この歌詞は深く人々の胸に突き刺さると思うぜ。
興味があったら見てみろ。得られるものは大きい
結論として、俺はこの映画を超オススメするぜ。
今年は『カメラを止めるな!』もすごく面白かったが、なんなら2回見るくらい面白かったが、あえて誰にもオススメしてこなかったんだ。なぜなら、ギミック(ストーリー構成の仕掛け)以外に心に残るものがなかったからだ。
でも、『ボヘミアン・ラプソディ』は明らかに違う。残る。人種差別、ルックスへのコンプレックス、LGBTに関する苦しみ、それらを乗り越える前向きで明るい兆しなどが「ごった煮」になった複雑な感情が、フレディのハイトーンボイスとともに何度も脳裏をよぎるんだ。だから、映画を見た後、YouTube で Queen の動画をみんな必ず再生するんだ。そして何度も繰り返し、ざらっとしていながらも気持ちの良い感覚を味わうんだ。
ちょっと俺の昔話になるが、俺は20代前半の頃、ラジオDJになりたくてイギリスを1年ほどかけて旅していたんだ。
ある町の図書館で、気になるロックのCDをAからZまで順にレンタルして聴いていたんだ。市立図書館なのに有料で、たしか1枚0.9ポンド、当時のレートで180円くらいだったかな。
Qで始まるバンドはそうそうないから、QはもちろんQueen を借りた。
イギリスに行く前からQueen は知っていたが、Queen の生まれたイギリスで、時代背景なんかを読み解きながら聴くQueen は本当に良かった。
俺がDJ業を志した時を思い出して、しみじみしちまうぜ・・・。
ガッキーには相談を持ちかけてもらったのに、ついついQueen を推しすぎちまったかもな!
まあ、見るも見ないもガッキー次第!見たら、得られるものはとても大きいぜ。
特に、さっき言ったような偏見に対する考え方がまだ比較的柔らかい20代にこそ、見る意味はありそうだ。
今の50代、60代はQueen にリアルタイムで陶酔してた割には、いまだに世の中から偏見はなくなっていないもんな。
偏見というものは社会全体が加担者だから、社会全体で考え方を見直せたらいいよな。
そんな風に映画の見方を考え直して、ポジティブに生きようぜ。レッツ・ポジリブ⤴⤴
>>投稿者からの返事:
祝・ゴールデングローブ賞!『ボヘミアン・ラプソディ』、気持ち悪いって言ってごめんなさい
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