かな(20代女性)
夫が転勤で4月からインドに駐在することになりました。
海外生活にはなんとなく憧れがあったのですが、まさかインドとは・・・。
夫からは仕事を辞めてついてきてほしいと言われていますが、どうしようか・・・。
カレーとターバンとヨガのイメージしかなくて、住める場所なのか見当もつきません。
アゲヲさんは以前インドに住んでいらっしゃったそうなので、何かアドバイスをいただけますか?
>> 前回記事
第2回 インド駐在妻?夫の海外転勤、生活できるの?空港編
テンションアゲヲ
ヘイヘイヘーーイ!ポジティブかい?テンションアゲていこうぜ!!
今回も引き続き、かなの悩みに答えていくぜ〜い!!
今回はインドという国にどう向き合うかを準備するため、文化編だ!!
まずは、文化にちなんだこの名言からだ!!
これはアメリカの詩人クリフトン・ファディマンの言葉だ。
駐在妻あるあるなんだが、日本人が集まると、とかく現地の悪口を言いたくなるもの。
だがネガティブな話題で盛り上がるのはあまり健全ではないからな、ぜひこの名言を心に留めて、現地生活を送ってほしい。
インド人の性格は?
所変われば品変わる、と言われるように、土地が変われば文化や習慣は異なるもの。今回はまず、生活する上で日々接触する「人」そのものについてお伝えしよう。
インド人の性格を一言でいうと、「非常にダイレクト」ということだ。
自分の直感にダイレクトだし、自分のやりたいように行動するし、他人に対しても物怖じせずに発言する。
逆にいうと、社会規範に捉われて律儀に常識的な行動を取る人は少ない。前回インチキ税関の話をしたが、それがまさに好例で、「善悪よりも損得」が優先する傾向があるという印象だな。
だから、日本人がインドで生活していく上で大切なのは、「どんどん自分を出していくこと」だ。疑問や不満を感じたら、すぐに相手に伝えることだ。家に持ち帰っちゃダメだぜ、泣き寝入りするだけだ。街中で日常的に大声で議論し合う人を目にすることになると思うが、それこそがインド人らしい「非常にダイレクト」な性格だと思うぞ。
また、もう一つ特徴を挙げるとすると、「全体的にルーズ」だな。
時間にルーズだったり、約束したことが実行されなかったりは日常茶飯事だ。
日本の感覚のままでいると、日々イライラしてしまうだろう。
「約束は守られなくて当たり前」「約束事は30%くらい実現されれば御の字」と思って生活するといいぞ。
決して100%は求めないことが、超重要だ。

インド人の習慣は?
ここではインド人と接する上で覚えておきたい習慣を10個挙げていくぜ。
1. カースト制度は残っている
1950年に憲法上、カースト制度は廃止されたものの、いまだに社会に深く根付いているんだ。
職業からカーストが推測することができるし、同じ会社でも偉そうに振る舞っている人はやっぱり上位カーストだったりするんだ。
日本人はどこまで行っても部外者なので、その複雑な問題にあえて首を突っ込むようなことはしないように。
不必要に相手の名字を聞くことも、カーストを推測することになりうるから、ファーストネームで呼ぶようにしような。
2. 首を横に揺らす
一転、カジュアルな話になるが、インド人は物事を肯定するときに首を横に揺らすんだ。
「うんうん」「そうそう」というときに、日本人は首を上下に振るが、インド人は横に揺らすんだ。
よく「首を横に振る」と表現されているが、厳密は「横に揺らす」だ。
後頭部に一点、軸を打ちこみ、そこを起点に左右に15度ずつ細かく揺らすイメージだ。
やってみるとわかると思うが、結構な脳しんとうだぜ。
3. 割り込みをする
公共施設やスーパーで何かを買うために列をなすときは、前の人とぴったりくっついていないと、容易に割り込まれてしまうぜ。
ヒト2人ぶんもスペースを空けた日には、確実に割り込まれるだろうな。
そんなもんだから、自分の後ろの人はかなり密着してくるぜ。決して、痴漢をしようとしてる訳ではないだろうが、思わず「近っ!」と言いそうになるかもな!
4. 左手は不浄の手
インドでは食事は右手、握手も右手だ。
左手で握手をしようものなら、相手は面食らって、「お、おぅ」みたいになるぞ。
理由は、左手はトイレでお尻を洗うときに使う手だからだ。
まぁ、左利きのインド人は左手で食事をするんだけどな。。。
ちなみに、握手は男性同士のあいさつの際に行われるので、女性はあまり握手することはないだろう。
ところで、「右手で食事、左手で汚いもの」というルールは合理的で、俺は日本にいる今もそれを続けているぜ。風邪やインフルエンザが流行する冬は特に、ドアノブやエレベーターのボタン、電車の吊革は左手で持つようにして、食事は右手と決めておくと、菌やウイルスが体内に入りにくくなると思うぜ。
5. 酒は飲まない
インド人はあまり酒を飲まないんだ。特に女性は飲まないな。
町中の庶民的な酒場は外部から見えないように窓がなかったりカーテンで隠されていたりで、人目をはばかりコソコソ飲む感じだな。
社会的ステータスの高そうな人は、外国人の来る高級ホテルやレストランで優雅に飲んでいるが、これは例外的なもんだ。
俺の知り合いの信心深いヒンドゥー教徒は、「自分の住む街では飲まないけど、仕事で出張した先では飲むよ。そこなら僕の神様が見てないからね」と言っていたぜ。
6. ベジタリアン
インド人はベジタリアンが多い。
人口の40%がベジタリアンなんて言われているが、実際に生活してみると90%くらいに感じるぜ。
肉を食べない理由は宗教的な理由だが、それ以上に「高価だから日常的に食べない」ように思うぜ。
インド人のお弁当箱の中身は、たいてい野菜のカレーのはずだ。
肉は、ディナーで外食するときなど、少し特別な日のご馳走ってイメージだ。
なお、インドのレストランで肉類は「Non-Veg(ノンベジ)」と言われ、主にチキン、たまにラムが食べられるな。ビーフはヒンドゥー教的にNG、ポークはイスラム教的にNGだから滅多にお目にかかることはないが、大都市では探せば提供しているレストランや精肉店が見つかるはずだ。
7. 露出しない
インドの女性は基本的に肌を露出しないと言われているから、もしミニスカートでもはこうものなら、ジロジロ見られるだろうな。
いわゆる洋服は大都市ではだいぶ定着しているが、それでも全国的にはまだ伝統的な民族衣装(サリー、パンジャビドレス)が着られているぜ。
8. 男尊女卑
女性の権利は、残念ながらまだまだ認められていないな。
家事・子育ては女性がするものとの認識が強く、男性がキッチンに入ることはまずないな。
だが、日本人女性がインドで暮らす際は、性差に関して特に不都合を感じることはないと思うぞ。
外国人はカースト制度のような社会の仕組みから外れた「斜め上にある存在」として認識されているっぽいからだ。
9. 男同士が手を繋ぐ
街中で男同士が手を繋いで歩いているのを見るかもしれない。
これは同性愛とは関係なしに、仲の良いもの同士が自然とする行為だ。
俺も知り合いの40代のおじさんに手を繋がれたことがあったが、まぁそんなに悪いもんじゃないな。
10. オカマ
インドにはヒジュラと呼ばれる、女性の格好をした男性(として生まれた人)たちがいるんだ。
日本では、「オカマ」と言えばイメージできるだろうか。
その人たちは、街中、オフィス、電車の中などを騒がしく練り歩き、チップをもらっていくんだ。
もしチップを要求されたら、100ルピーくらいを渡してもいいと思うぞ。結構ゴリゴリ来るから圧倒されると思うぜ!

街歩きをしてみよう
さあ、インドの習慣を頭に入れたら、街に繰り出してみよう!
治安に関しては、個人的な感想だが、そんなに悪くないと思うぜ。
スリ、窃盗、強盗、性犯罪などの個人単位で発生する犯罪よりも、むしろ恐るべきは大規模なテロだったな。。。
まぁ警戒するに越したことはないから言っておくが、しっかり警戒した上で街歩きすれば、怖がりすぎることはないぜ。以下、街歩きのポイントを3つお伝えするぜ。
1. 危険情報があったら出かけない
「バンド」と呼ばれるストライキやデモが起こりそうな日には、前もって日本大使館・領事館や各メディアから情報が発信されるので、しっかり情報収集してくれ。商店に投石などもあるので、出かけないようにしよう。
2. 宗教対立が問題化している時期は人が集まるところに行かない
「インド=ヒンドゥー教」というイメージだと思うが、実は宗教構成比はこんな感じだ。
ヒンドゥー教徒79.8%,イスラム教徒14.2%,キリスト教徒2.3%,シク教徒1.7%,仏教徒0.7%,ジャイナ教徒0.4%(外務省調べ)
そう、意外とイスラム教徒が多いんだ。インドの人口は13億3000万人だから、14.2%をかけると、なんと2億人弱がイスラム教徒なんだ!
悲しいことにヒンドゥーとイスラムは長い間対立をしてきて、度々テロを引き起こしてきたんだ。もし対立が激しくなるような情勢なら、いつどこでテロが起きてもおかしくないので、人が集まる商業エリアや観光地には行かないようにしてくれ。
3. 街中で積極的に話しかけてくるヤツはスルーしろ
都市部で多いんだが、やたらとフレンドリーに話しかけてくるヤツには要注意だ。
99%の確率で土産物屋に連れて行かれるぜ。
中には日本語や日本の固有名詞(なぜか「浦和」とか埼玉県の地名をたくさん知ってる客引きに出会ったことがあるな。。。)を言って関心を引こうとする勉強熱心なヤツもいるが、華麗にスルーしてくれ。
また、俺の知り合いの日本人女性が1人でリクシャ(三輪タクシー)に乗ったら、運転手に口説かれて家に入ろうとしてきたなんてこともあるから、ヤバイと思ったらしっかり「NO!」と言えるようにすることも大切だ。
お祭り大好き!パーリー大国!
インド人はお祭りが大好きだ。
ヒンドゥー教の祭りはたくさんあるが、特にオススメしたいのが「ディワリ」と「ホーリー」だ。
「ディワリ」は10-11月ごろにある光のお祭りで、日本でいう正月、欧米でいうクリスマスみたいな位置付けだ。
「ホーリー」は3月にあるカラフルなお祭りで、ピンク、緑、黄色、青などカラフルな粉や水をぶっかけ合うというテンションアゲヲなパーリーだ。
他にも地域でたくさんのパーリーをやっているから、見かけたらぜひぜひ参加することをオススメするぜ!
あー、俺もテンション上がってきたぜ〜!ワクワクしながら旅の準備をして、ポジティブにいこうぜ。レッツ・ポジリブ⤴⤴
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